動画コマースとは? 従来のeコマースにはない効果やメリットをご紹介


インターネットの普及に伴い、近年は誰でも気軽に動画を活用した情報発信が行えるようになりました。ECサイトにおいても、動画を活用した「動画コマース」に取り組む企業が増えてきています。しかし、動画コマースとは具体的にどのようなものかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、近年注目を集めつつある動画コマースの概要についてご紹介します。

【目次】
■動画コマースとは?
■ライブコマースとの違い
■動画コマースのメリット
■動画コマースのデメリット
■動画コマースに特に向いている業界
■動画コマースを活用して売上アップを目指そう

 

動画コマースとは


動画コマースとは、ECサイトなどに掲載した動画を観ながら、直接商品を販売できるシステムのことです。Vコマースやビデオコマースとも呼ばれます。ページ内に商品紹介動画などが埋め込まれているECサイトとは異なり、動画を閉じたり商品ページに遷移したりすることなく買い物を行えるのが特徴です。写真と文章だけで商品説明を行う必要がある従来のECサイトには、実店舗と比較して商品の使用イメージが伝えづらいという問題がありました。動画で実際に商品の使い方や使用感を伝えられる動画コマースは、ECサイトの課題を解消する販売の形として大きな注目を集めています。
 

ライブコマースとの違い


動画コマースと似ている言葉として「ライブコマース」が挙げられます。ライブコマースとは、生放送を視聴しているユーザーに対して、配信者が商品紹介や販売を行う方法のことです。テレビCMが動画コマース、実演販売がライブコマースとイメージすると、違いがわかりやすいかもしれません。

動画の配信者とリアルタイムで直接コミュニケーションが取れるため、視聴者の質問にその場で回答できるのが、ライブコマースの持つ強みです。一方で、ライブコマースは主にインフルエンサーを配信者として起用するケースが多く、成功するかどうかはインフルエンサーの影響力に左右されることがあります。また、リアルタイムで配信を行うという特性上、視聴者が集まらなかったり配信中の失言で炎上したりするリスクがある点もデメリットです

 

動画コマースのメリット


動画コマースは、従来のECサイトにはないメリットを多く持っています。動画コマースを活用するメリットの一例をご紹介します。


 

①情報を多く伝えられる


文字や写真だけでは伝えるのが難しい情報でも、動きがある動画なら簡単にユーザーに伝えられます。実際に商品を利用しているシーンを動画にすれば、ユーザーは具体的に商品購入後のイメージを膨らませられるでしょう。また、動画によって商品の情報をたくさん伝えることで、購入前後のイメージのズレを軽減したり、購買意欲を刺激したりすることも可能です。
 

②動画配信プラットフォームを利用できる


動画コマースで配信している動画コンテンツは、YouTubeなどの動画配信プラットフォームでも配信可能です。ECサイトを運用するだけよりも、より多くの消費者に情報を届けられます。
 

③情報が拡散されやすい


動画コンテンツは、文字だけのコンテンツよりもSNSなどでシェアされやすい傾向にあります。動画コマースを活用して自社コンテンツのシェアを多く集めれば、より多くの消費者に情報を拡散できる可能性が高まります。
 

動画コマースのデメリット


メリットが多い動画コマースですが、デメリットもいくつか考えられます。デメリットも踏まえたうえで、動画コマースの活用を検討することが大切です。
 

コンテンツの制作にコストがかかる

企画構成の立案や撮影、編集など、動画コンテンツを1本作るためには、時間・費用ともに多くのコストがかかります。社内制作をする場合も外注に出す場合も、手間や費用の割に結果が見られなかったという可能性が捨てきれません。
 

視聴されない恐れがある

原則として、動画は最初から最後まで流れで視聴する必要があるコンテンツです。動画の冒頭で興味を持たれなかった場合、そもそも最後まで視聴してもらえない可能性があります。また、わかりやすく魅力的な動画でないと、ユーザーが途中で離脱してしまう恐れもあるでしょう。視聴者の興味を引き、飽きられないための工夫を取り入れて動画制作を行うことが重要です。
 

動画コマースに特に向いている業界


動画コマースの強みは、商品の利用方法を消費者に具体的に伝えられる点です。アパレルや化粧品、旅行関係など、商品やサービスの使用感が画像や写真だけでは伝わりづらい業界は、動画コマースを導入するメリットが大きいです。例えば、アパレル業界の場合、ショップの販売員が実際にファッションコーディネートを見せたり、使用感や着心地を紹介したりすれば、消費者は服を実際に着ているシーンを想像しやすくなります。

また、商品を直接口に入れる食品業界なども、生産過程や生産者の顔を見せることで、消費者に安全性をアピールできるため、動画コマースに向いているといえます。

 

動画コマースを活用して売上アップを目指そう


動画コマースを活用すれば、文字や写真よりもさらに多くの情報を消費者に伝えられます。消費者が商品の利用シーンを想像しやすくなり、購買意欲を高められるでしょう。また、動画コンテンツはSNSなどでシェアされやすく、多くのユーザーの目に触れる可能性がある点もメリットです。

従来のECサイトでは難しかった「商品の使用イメージを伝えられる」という強みを持つ動画コマースは、今後ますます注目を集めていくと予想されます。ECサイトの売上アップを目指している場合は、動画コマースの活用を検討してみてはいかがでしょうか。