インフルエンサーの意味とは? 定義やマーケティングに起用するメリットなどを解説
顧客獲得につながる! ファンマーケティングのメリットや施策のポイント
たくさんの商品を販売し企業の売上を伸ばすためには、マーケティングが重要です。マーケティングでは時代とともにさまざまな手法が誕生しています。近年、SNSを中心に活躍するインフルエンサー等を活用したマーケティング手法として「ファンマーケティング」が注目を集めていますが、具体的にはどのような手法なのでしょうか。
ここでは、ファンマーケティングの概要や必要性、メリットなどをいくつかご紹介します。
目次
■ファンマーケティングとは
■ファンマーケティングが重要な理由
■ファンマーケティングの持つメリット
■ファンマーケティングを実施する際の4つのポイント
最後に:ファンマーケティングで熱狂的なファンを育てよう
ファンマーケティングとは
ファンマーケティングとは、商品やサービスの「ファン」に着目するマーケティング手法です。多くの消費者にアプローチし商品を購入する母数を増やすのではなく、ファンとのコミュニケーションを密にすることで、売上増大などの効果を狙います。
ファンマーケティングにおけるファンとは、「熱狂的なブランドのファン」「応援者」「伝道師」といった立ち位置の人々を指します。単に購入頻度が高い優良顧客とは異なり、企業やブランドの持つ価値観・世界観を支持して、周囲の人にも商品を紹介してくれるような顧客が該当するといえるでしょう。
この熱狂的なファンを増やすことによって、新規顧客の開拓を狙うのがファンマーケティングです。ファンマーケティングを成功させている企業の例としては、よなよなエールで知られる「ヤッホーブルーイング」などが挙げられます。
ファンマーケティングが重要な理由
近年は他のマーケティング手法と比較して、ファンマーケティングが重要視されつつあります。はじめにその理由を2つご紹介します。
①ファン層が売上の多くを占める
ビジネスの現場では、「パレートの法則」や「80:20の法則」と呼ばれる法則があります。これは、「売上の8割は既存顧客の2割が生み出している」という法則です。売上を伸ばすというと、新規顧客を生み出すことに目が行きがちですが、実は一部顧客の購入が売上を支えているケースが多いということになります。
厳密に法則通りの数字になるわけではありませんが、一部のファンが商品売上の大部分を占めているという点は多くの場合で当てはまります。売上を伸ばしていくためには、この2割に当たるファン層を見いだし、育成していくことが大切です。
②消費者に信頼されやすい
SNSの普及した現在では、消費者は企業が発信する情報を鵜呑みにするのではなく、自らネット上で情報の真偽を確認したり、発信したりするようになりました。口コミやSNSの投稿など、ユーザーが発信する情報は信頼感や共感を得やすい一方で、企業が発信する広告は不信感を持たれる傾向があります。
消費者からの信頼を得るためには、自社商品の情報を発信してくれる消費者を増やす必要があるのです。消費者に自社商品やサービスなどの情報を発信してくれる熱狂的なファン層が増えれば、新規顧客の獲得やファン層の拡大につながるといったことも考えられます。
ファンマーケティングの持つメリット
メリット1ーリアルな顧客の意見を聞くことができるー
商品やサービスを使用した顧客からの感想や新商品への要望は、企業にとって非常に価値のある情報です。ファンマーケティングでは、ファンから自社商品に対する良質なフィードバックを、無料で多数集めることができます。なので熱量を持っているファンの意見をマーケティングにいかしたり、ファンのリアクションをもとに商品開発につなげたりすることも可能です。
メリット2ー新規顧客の獲得につながるー
熱狂的なファンは、商品やサービスの情報をSNSや口コミサイトなどで紹介してくれるケースも少なくありません。前述のように、消費者は企業が発信する情報よりも、自身が好きなインフルエンサーや知人といった他の消費者の口コミを信頼する傾向にあります。
ファンを増やしてSNSなどで情報が発信・拡散されていくと、その投稿を見たユーザーが新規顧客となったり、商品のコンセプトや理念に共感したユーザーがファンになる可能性もあります。
メリット3ー価格競争を回避しやすいー
自社の商品やブランドそのものを好んで応援してくれているファンは、多少の価格変動に左右されづらい、という特徴があります。多くの根強いファンを抱えている商品は、競合他社とのスペック競争や価格競争に巻き込まれづらいという点もメリットです。
メリット4ーリピート購入につながるー
価格変動に左右されづらいことからもわかるように、ファンは通常の顧客とは異なり、簡単に離脱を起こしません。特定の商品のファンが、自社の関連商品に興味を持ってくれる場合もあるでしょう。ファンを増やしていくと自ずとリピーターも増加するため、顧客のLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)は上昇していきます。
ファンマーケティング自体は短期的に効果が出づらい施策ではありますが、長期的な視点で見ると、売上の向上や安定化が見込めるでしょう。
ファンマーケティングを実施する際のポイント
やみくもにファンマーケティングを実施しても、成功する可能性は低いといわざるを得ません。ファンマーケティングを成功させるためには、実施する際のポイントを知っておく必要があります。
ポイントその1:顧客との接点を増やす
顧客と企業の接点が商品販売時のみだと、顧客はすぐに企業のことを忘れてしまうでしょう。顧客との接点を増やすのは、ファンマーケティングのポイントのひとつです。たとえば、商品販売時以外にも、アフターサービスを充実させたり、SNS上で消費者と交流を持ったりするのが施策の一例です。
また、消費者の価値観が多様化している現代は、消費者が1つのチャネル(経路)に集中しているとは限りません。SNSやWebサイトなど、複数のチャネルからアプローチを行う「マルチチャネル」の発想を持つことも大切です。
ポイントその2:コミュニティを作る
ファン同士のコミュニティを作る施策も有効です。リアルイベントやサロンといったファン同士の交流の場があれば、ファンが知人や友人を連れて来て、新規顧客を獲得できる可能性もあります。
また、ファン同士や企業とファンとの間に新たな接点を作れるため、さらにコアなファンの育成につながる効果もあるでしょう。
ポイントその3:ファンのニーズを把握する
ファンを増やすためには、前提として顧客がどのようなニーズを持っているかを把握することが大切です。口コミや販売時の各種データを活用してファンのニーズを把握し、ニーズに応えて行けば、おのずと顧客満足度を高めることができます。顧客満足度を高めていくことで、ファンが増える可能性も高まるでしょう。
ポイントその4:アンバサダー施策を取り入れる
アンバサダー施策をファンマーケティングに取り入れるのもおすすめです。アンバサダーとは、日本語で「大使」などという意味を持ちます。ファン自らに商品やサービスの情報発信をしてもらい、その代わりに商品をお得に提供したり、アンバサダー限定の商品をプレゼントしたりするのが、アンバサダー施策の一例です。
また、アンバサダーによるInstagramなどのSNS投稿を、自社Webサイトで紹介するのも良いでしょう。
ファンマーケティングで熱狂的なファンを育てよう
顧客をファンに育てていくファンマーケティングを行えば、新規顧客の獲得や長期的な利益の安定化につながります。しかし、情報の拡散や認知に時間がかかり、長期間にわたり施策を実施し続ける必要があることから、ファンマーケティングは短期的に成果が出るとはいえません。
ファンマーケティングを行う際は、SNS上で大きな影響力を持つインフルエンサーを活用するなど、情報の認知にかかる時間を減らす工夫を行うと良いでしょう。さまざまな工夫を行いながら、熱狂的なファンを育てて、自社商品の認知度向上や売上の拡大を目指してみてください。
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