ビジュアルマーケティングとは? その基本と重要性を徹底解説


マーケティングの手法は、技術の進歩や消費者の行動変化などによって、常にアップデートをされ続けています。特にSNS(ソーシャルメディア)の普及が進んでいる近年、注目を集めているマーケティング手法のひとつが「ビジュアルマーケティング」です。しかし、具体的にビジュアルマーケティングとはどのようなものなのか、よくわからない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、ビジュアルマーケティングの具体的な手法や重要性についてご紹介します。

目次

■ビジュアルマーケティングとは
■ビジュアルマーケティングの重要性
■効果的なビジュアルマーケティングの一例
最後に:ビジュアルマーケティングに注力していこう

 

ビジュアルマーケティングとは

 

ビジュアルマーケティングとは、商材やサービスを紹介する際に、ユーザーに対して視覚的(ビジュアル)に訴えかける手法のことです。人間は嗅覚や触覚、聴覚といった五感で得た情報を脳に伝えて物事を理解しています。五感の中でも、目でものを見る視覚からの情報は約9割を占め、文字(テキスト)コンテンツよりも動画や写真、画像といったビジュアル情報の方が、脳内での処理速度は6万倍ほど早いとされています。例えば、文字だけで料理の詳細を説明されるよりも、実際に料理の写真を見た方がイメージしやすく、記憶にも残りやすいはずです。消費者に情報を残せるマーケティングを行いたいと考える場合、文字だけではなくビジュアルを活用した方が効率的だといえます。
 

ビジュアルマーケティングの重要性

 

重要視されつつあるビジュアルマーケティングですが、その理由はどこにあるのでしょうか。ビジュアルマーケティングが重要視される理由として考えられるものを、いくつかご紹介します。

スマートフォンの普及

近年は、インターネットに接続する際に、パソコンではなくスマートフォンをメインに使用する人が増えてきています。総務省の「情報通信白書」によると、2019年時点のスマートフォンの世帯保有率は83.4%、パソコンが69.1%となっています。インターネット利用端末も、スマートフォン(63.3%)がパソコン(50.4%)を上回っている状況です。※1

スマートフォンはパソコンよりも画面サイズが小さいため、一度に表示される情報量は少ないです。Webページのデザインがシンプルになりがちな分、必要な情報をより効率的に伝えるために、画像や動画といった視覚的にわかりやすい素材を活用する必要があるといえるでしょう。

※1 出典:総務省「令和2年度版 情報通信白書」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd252110.html

購入時の情報収集に使われている

インターネット上で商品を購入する際に、半数のユーザーは画像情報を活用しているとされています。キーワード検索だけでなく、画像検索なども踏まえたうえでマーケティングを行うことが求められているのです。

また、GoogleやYahoo!といった検索エンジンではなく、Instagram(インスタグラム)など各種SNSのタグを使って情報収集を行うユーザーも増えてきているのも、ビジュアルマーケティングが重要視される理由のひとつです。

SNSの普及

InstagramやTwitter、FacebookといったSNSの普及に伴い、「消費者が生成したコンテンツ(UGC)」の増加に注目が集まりつつあります。消費者がSNSに写真や動画を投稿し、それがシェア・拡散されれば、自然と商品やサービスの認知度は向上していくでしょう。
また、実際に商品を購入して利用している消費者の投稿を活用すれば、顧客との接点を増やしたり、新規顧客の獲得につなげることも期待できます。

効果的なビジュアルマーケティングの一例

 

効果的にビジュアルマーケティングを行うためには、どのような施策を行えば良いのでしょうか。効果的と考えられるビジュアルマーケティングの一例をご紹介します。

画像の活用

現代人は集中力が落ちているといわれ、画像などがない文字だけのページは読まれづらい傾向にあります。ページの可読性を高めるためには、InstagramなどのSNSで人気が出るような、いわゆる「映える」写真や画像を活用するのが効果的です。
印象に残りやすい写真や画像を活用し、商品ページなどのコンテンツと紐づけすれば、サイトの回遊率の向上やトラフィック増加につなげられます。

動画の活用

画像や写真だけでなく、動画コンテンツを活用するのも、効果的なビジュアルマーケティングの手法です。SNSに動画を投稿してユーザーに興味を持ってもらえば、自社サイトに誘導する流れを作り出せます。

また、サイト内のページに動画コンテンツを用意しておけば、サイトの滞在時間が長くなるでしょう。サイトの滞在時間はSEOに影響を与えるとされているので、検索結果でサイトが上位表示されることも想定されます。

 

ビジュアルマーケティングに注力していこう

 

インターネットやSNSが普及した昨今は、インターネット利用者の集中力が低下しているといわれています。直感的に情報を得やすいビジュアルの活用は、マーケティングにおいて重要な要素のひとつです。

また、SNSで消費者同士が写真を発信し合う土壌が生まれている近年は、自社商品のファンが発信した写真や動画を、マーケティングに活用する事例も多く見られます。


とはいえ、文字情報が必要ないわけではありません。例えば、商品のカタログスペックやレビューなどは、商品購入を検討する際に欠かせない情報です。文字とビジュアルを上手に使い分けながら、ビジュアルを意識したマーケティングに力を注いでいく必要があるといえるでしょう。