“SHIPSがスタッフ投稿活用で動画コマースを実現。 自社ECサイトの体験価値向上に。”

about
1952年に輸入衣料品を販売からスタートした「SHIPS」。現在では全国80店舗を超える直営店を展開しているファッションやライフスタイルを牽引する老舗セレクトショップ。「SHIPS」と新レーベルの「SHIPS any」の2レーベルを軸に、女性/男性/キッズ向けの衣料品をメインに取り扱っている。
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アパレル
オンラインショップ

SGCを推進
SNSとECサイトをシームレスに繋ぐ

ECサイトをリニューアルする際のコンセプトが、メディアECサイトの構築であり、SHIPSに関するすべての情報を集約したプラットフォームにするという構想がありました。サイト内のコンテンツを充実させることで、商品だけでなくヒトやコトにも興味を持ってもらえるよう、SHIPS MAGなどのオウンドメディアやブログ、店舗情報も掲載しています。売るためのコンテンツだけでなく、ブランディングや情報配信を積極的に行い、「SHIPS」を表現するサイトにする。そのためには、SHIPSのブランディングにおいて、一番の軸である自社スタッフのコンテンツを表現することは必要不可欠でした。いわゆるユーザーが生み出すコンテンツを指すUGC(User-Generated Contents)ではなく、自社スタッフから生み出されたコンテンツであるSGC(Staff-Generated Contents)の活用です。SGCをECサイトでも表現したいと思っていたタイミングで、インスタグラムの投稿をサイトに掲載できるツールである「visumo」を知り、導入を決めました。

導入後は、簡単な操作でインスタグラム上のコンテンツを掲載できることは勿論、SNSとECのチャネルをシームレスに横断できるようになったことにも大きなメリットを感じました。リニューアル以前からインスタグラムは活用していましたが、そのためだけにスタッフが撮影を行っていたため、せっかく頑張って投稿したコンテンツがインスタグラム内だけで完結し、SNSとECサイトのチャネルが分断されていました。そそこをvisumoで繋ぎシームレスに掲載できるようになったことで、社内リソースを有効活用でき、課題解決になりました。それまで社内で「投稿」のアクションに対してチャネルを横断して活用する発想がなかったところ、サイトコンテンツを新たに検討する際も、インスタグラムから掲載できるかどうかの「選択肢」が生まれたことで、社内でのマインドセットも変化したように思います。

wa掲載箇所

自社の資産であるインスタグラムを
サイトの”体験価値”に


シームレスなメディアECプラットフォームを目指したときに、まず“自社で保持している有益なコンテンツは何か?”を考えました。商品を購入するだけであればモールでもよい中、あえて自社ECで買ってもらうためにはサイトに訪れたユーザー様にとってどんな“体験価値”をもたらすかを重視する必要がありました。visumoで掲載したSGCはまさしく買うための情報としてだけでなく、それを見るためにサイトに来ていただけるような、体験価値の高いコンテンツになっています。スタッフにとっても馴染みのあるインスタグラムだからこそ、更新頻度の高いリアルな情報が上がってきますし、いつ訪れてもサイトを楽しんでいただけます。チャネルを超えたコンテンツを掲載できるようになったことで、商品の良さや雰囲気をより訴求できるようになっただけでなく、visumoで掲載することで投稿から商品詳細ページへ遷移することができるため、スムーズな購入動線も実現できました。

また、インスタグラムがブランディングだけでなく*NPSを向上させるための選択肢のひとつにもなり、顧客コミュニケーションのDX推進にも繋がりました。以前visumoを活用したUGCキャンペーンを行った際に、ユーザー様もサイトに掲載されることを非常に喜んでくださり、ファン化の促進にもなりました。特に店舗の顧客様がインスタグラムキャンペーンにご参加いただいた際には、“リアルで接していた顧客様ともデジタルを介したコミュニケーションで有意義な体験を提供できる”、と効果を実感しました。

*NPS:「Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)」の略。顧客ロイヤルティ(企業やブランドに対する親密度)を数値化する指標。

インスタグラムとECサイト連携


 

visumoで動画コマースを実現
売り上げにも繋がりました

SHIPSではライブコマース「SHIPS SHOPPING TV」やYoutubeの「SHIPS Channel」、IGTVなど様々な場所と内容で動画コンテンツを展開しています。visumoを通じて動画コンテンツを接客の肝となる商品詳細ページに掲載しており、動画を閲覧したユーザーの注文率やセット率向上に繋がりました。
visumoには分析機能があるので、*OODAループを回すことができ、掲載した写真や動画経由のPV数や売上データを見て次なるアクションにつなげています。検証結果がすぐに反映されるので、判断がスピーディーにでき非常にメリットを感じています。売上を目的としてvisumoを導入したわけではありませんでしたが、コマースの中で多様なビジュアルをクイックに活用することで、結果的には売上アップに繋がっている部分もあると実感しています。

また、動画コマース強化では動画の魅力やスタッフが持つ商品知識をより的確にお客様に伝えることができるUI/UXを実現できています。トレンドサイクルの早いデジタルマーケティング分野においてSaaS型のサービスで機能アップデートがあることもvisumoを選んだ理由のひとつです。

今後は*ユニファイドコマース、*ユニファイドコミュニケーションを視野に入れ、visumoで取得した情報を元にパーソナライズされた顧客体験価値を提供できるようになればいいなと思います。

*OODAループ:「観察(Observe)」「仮説構築(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」の意思決定をするためのフレームワーク
*ユニファイドコマース:顧客接点の情報をすべてデータ化しOne to Oneの販促やマーケティングに活用すること
*ユニファイドコミュニケーション(UC):コミュニケーション手段と連絡先情報を統合し、状況に応じて最適な手段を選択/複合して利用すること

INTERVIEWEE
株式会社シップス(SHIPS)
萩原 千春 氏


編集後記

一般ユーザー様の投稿いわゆるUGCは口コミとしての信用性も高いため広告効果やCVに繋がりやすく、ビジネス的な活用事例も一般的になって参りました。スタッフ投稿は、コンテンツへの信用度はそのままに、潜在的なリーチの拡大だけでなく、従業員のエンゲージメント増、モチベーションアップなどにも多分に寄与しているといえるのではないでしょうか。更にはUGCよりもブランディングを維持したクリエイティブを掲載することができるというメリットもあります。

SHIPS様では、社会的にも5G時代のWEBコマースが注目され動画活用を促す声が増えている中、「スタッフ×動画活用」で、ブランディングイメージを高いレベルで維持したままユーザー様にとってもリッチな体験が出来るコンテンツを作成されました。visumoといたしましては、WEBマーケティング及びSNSマーケティングの移り変わりにスピーディーに対応していけるよう、引き続き機能バージョンアップに努めて参ります。